メニュー 閉じる

株式会社喜楽ケア

Q.江藤さんが介護の仕事を始めたきっかけを教えて下さい。

介護の仕事を始める前は外国為替関係の会社に勤めていました。しかし、仕事をする中で「自分は人の役に立てているのか?」と疑問を抱くようになり、その会社で定年まで働き続けている姿を想像することができなくなりました。

そこで、思い切って勤めていた会社を退職。これからどうしようかなと考えていたときに知人から「介護の仕事をやってみないか」と声をかけられ、「じゃ、一度やってみようかな」という感じで始めたのがきっかけです。

ちょうど介護保険制度が始まり、これから「介護」の仕事が広がっていくというころであったこと、また私自身も祖父母の介護をした経験もあったことから介護の仕事に対して興味を持ちやすかったのだと思います。

実際、前職に比べて以前勤めていたデイサービスの仕事は本当に楽しいものでした。「これでお金をもらっていいのかな?」と思ったくらいです。ただ、それと同時に「この業界、給料安いな」とも思いました(笑)

しかし、仕事を続けていくうちに給料の安さよりも仕事に対するやりがいの方が圧倒的に上回っていきました。もちろん、もともと祖父母のことが大好きだったので、デイサービスの利用者と話すことが楽しかったということもあります。

また高齢者、特に認知症の方を見守っていると、はじめは理解できなかった言動やしぐさも「人それぞれで理由や原因がある」ということがわかるようになりました。

こうした自分の変化も仕事のやりがいにつながっていたのではないでしょうか。

それに、当時勤めていたデイサービスの同僚は自分の両親と年齢が近い人が多かったのですが、その方々から本当によくしていただいたので、介護の仕事を楽しみながら続けることができました。

ただ、当時は給料が低かったので、勤めていたデイサービスのPT(理学療法士)やOT(作業療法士)の姿をみて「この業界は資格を取っていかなければならない」ということを強く感じるようになりました。

そこで、介護の仕事を始めてすぐに「3年後には介護福祉士をとろう」という目標を立てたのです。

Q.江藤さんがご自身でデイサービスを開設した理由を教えて下さい。

それからデイサービスを運営していく中で、次第に地域の方々から「施設入居」の相談を受けることが増えてきたこともあり、2018年に一日の利用定員が28名のデイサービス「デイライフ晴れる家」を併設した入居定員12名の「住宅型有料老人ホーム 喜楽の樹」を開設しました。

「デイライフ晴れる家」の開設を決めたとき、まずはこの定員の人数をどうするかについて悩みました。

開設前は一日の利用定員が13名の「喜楽の家デイサービスセンター」と10名の「デイサービスセンターおてんとさん」の2店舗を運営していましたが、定員数を増やすことで「介護方法やサービス内容を変えなければならないのではないか」と考えたからです。

ただ、前職で定員25人のデイサービスの運営に携わっていた経験もあったので、最終的にはサービス内容の質を落とすことは無いと判断しました。こうしたことから、新たに開設する「デイライフ晴れる家」の利用定員は28人にしました。

なお、「デイライフ晴れる家」の開設前に運営していた2店舗のデイサービスのうち、「喜楽の家デイサービスセンター」は現在も運営を続けていますので、アットホームな雰囲気を好まれる方は「喜楽の家デイサービスセンター」、にぎやかな雰囲気を好まれる方は「デイライフ晴れる家」をご案内しています。

また、「住宅型有料老人ホーム 喜楽の樹」についても、一人ひとりの入居者にしっかり関われるよう定員数を12名に抑えました。

一日の利用定員は28日ですが、利用者の要望などを踏まえて、可能なかぎり小さなグループを作るようにしています。なぜなら、利用者の人数が多いとどうしても画一的なサービスになってしまうからです。

そこで1つのグループが7~8人程度になるように分けて、「リハビリ」「外出レク」「手芸」「カラオケ」など、利用者の要望に合わせてそれぞれ楽しんでいただいています。

また、スタッフがそれぞれのグループの輪に溶け込むことで「喜楽の家デイサービスセンター」の利用者と同じような関わり方が実現できています。

ただ、それぞれのグループの輪にスタッフが入るため、国が定めている基準よりも多めに人員を配置する必要はありますが、利用者の人数が多くても「これまでと同じ介護ができる」という自信にもつながりました。

あとは、利用定員を増やしたことで、意外にも外出が困難な人や認知症が進行した人なども対応できるようになりました。

「喜楽の家デイサービスセンター」のように小規模なデイサービスでは、認知症が進行した利用者が1人だけいるとどうしても目立ってしまい、他の利用者とのトラブルにつながりやすい傾向がありました。

ところが30人近くの規模になってくると、そうした状態の方がいたとしても、他の利用者はそこまで気にならないようです。

実際、利用者が過ごす空間自体も広いので、認知症を患われた方も自由に動くことができます。こうしたことから、利用者もストレスを感じにくい環境なのかもしれませんね。

また、はじめは「身体を触るな」「しゃべりかけるな」「俺はタバコだけ吸って帰る」というようなことを訴えていた人もいますが、「デイライフ晴れる家」の利用につながっています。

元々他人と関わることを好まず、デイサービスの利用を拒まれていたのですが、「一人で気兼ねなく過ごすことができる」ということから、週2回の利用になりました。

そして、「デイライフ晴れる家」には理学療法士による専門的なリハビリが受けられます。リハビリに特化したデイサービスでは、食事や入浴サービスが受けられない施設もありますが、「デイライフ晴れる家」では、こうした様々な要望にも対応しています。

Q.デイライフ晴れる家のスタッフが働きやすい職場環境づくり、またやりがいのある職場づくりのために力を入れていることを教えてください。

弊社では定期的にスタッフが目標を設定する機会をつくるようにしています。目標を立てることでスタッフ自身が自分のことを省みる機会になるし、スタッフ同士が苦手な部分をさらけ出すことでお互いを支え合うという人間関係が築けています。

また、事業所としての目標も私が現場の状況を踏まえながら毎月決めて、スタッフの目につく場所へ張り出すようにしています。実際、目標を決めるためには、私自身がそれぞれの事業所のことを知っておかなければなりません。

そのため、おのずと各デイサービスやスタッフの状況に目を向けることになります。事業所に顔も出さないのに勝手に目標だけ決めるわけにはいかないですからね(笑)

さらに各デイサービスで働いてもらっているスタッフのことを知ることで、スタッフ一人ひとりのメンタルヘルスの支援もしていきたいと思っています。

その中で私自身が気をつけているのは「社長感を出さない」ということです。もちろん、スタッフからすれば私が“社長”であることに変わりはありません。ただ、社長感が出すぎて常に自分が主導権を持つような状況にはしたくないのです。

なぜなら、私の意見しか通らない状況になってしまうと、次第にスタッフからの意見やアイデアが出なくなってしまうからです。ですので、私の方から積極的にスタッフに声をかけるようにしています。

そうすることで、スタッフのアイデアを引き出すことができますし、もし悩みごとを抱えているスタッフがいたとしても早めに対応することができます。

実際、介護業界は離職率が高い職場が少なくありません。退職する理由としては仕事の内容ではなく、人間関係のトラブルで辞めていく人の方が多いのではないでしょうか。

こうしたことから、当デイサービスではスタッフ同士のコミュニケーションを円滑にするために昼食の時間は利用者と離れた場所で食事を取ってもらうようにしています。スタッフだけの空間で気兼ねなく会話を楽しんでもらいたいと考えたからです。

そうすることで以前に比べてお互いの考えや行動が理解し合えるようになっていると感じています。

Q.「デイライフ晴れる家」の職場に向いているのはどんな人ですか?

一番に思いつくのは、「同じ職場で長く働きたい」と思っている人です。その際に給与や待遇の良い会社で働きたいと考えている人もいますが、それ以外にも人間関係が良い職場で働きたいと考えている人も多いのではないでしょうか。

私自身も「スタッフが楽しく働ける職場にしたい」と思っていますが、今いるスタッフも同じ思いで働いてくれています。ですので、「同じ職場で長く働きたい」ということだけではなく、「自分が働く職場を良くしたい」と思われる方にも向いています。

あとは、「デイライフ晴れる家」と同じような規模のデイサービスで働いているけど、「利用者としっかり関わることができない」と感じている人にもお勧めです。

なお、当デイサービスでは、「介護スタッフの募集をされていますか?」という連絡を受けても、すぐに面接をするようなことはありません。むしろ「まずはデイサービスに遊びに来てください!」と声をかけています。

実際に施設の雰囲気を見てもらったり、働いているスタッフと話してもらったりしながら求職者にも「ここで働きたい」と思ってもらえるかを確かめてもらっているのです。

なぜなら、求職者が長く働ける職場を探すように、私自身も弊社で長く働いてくれる人に就職してもらいたいからです。

ですので、学歴や介護の経験などは関係ありません。弊社が掲げている「喜楽の家 五訓」の内容に共感していただける方に応募していただくようにしています。

あとは、応募を迷われている方などには「他の事業所も見学してしっかり比べて選んでくださいね」と伝えることもあります。実際、他の事業所と介護に対する思いや職場の雰囲気を比較していただいた方が迷いもなくなるからです。

なお、「デイライフ晴れる家」の日常の様子は公式ブログでも確認できますので、ぜひ下記アドレスからブログの方をご覧ください!!
https://kiraku-house.com/blog/