株式会社フルディライト
Q.福永氏がデイサービスを開設したきっかけを教えてください
私が介護の仕事ではじめに勤めたグループホームは1ユニット(定員9名)のアットホームな施設でした。入居者は意思の疎通がうまくいかない人が半数を占めていましたが、そこでの介護は私がはじめにイメージしていたものとは違っていました。
一日の大半がトイレや食事の介助に追われて、入居者と関わる時間がほとんど持てない……。こうした介助も入居者が生活する上では必要になりますが、私自身は入居者が毎日を楽しく過ごしていただける支援がしたかったのです。
その後、知り合いの看護師からの勧めにより住宅型有料老人ホームで働くことになったのですが、その施設でも私が求めていた介護サービスを提供することはできませんでした。
こうしたことから、私は介護の仕事に見切りを付け、子供服の販売事業をはじめました。起業後、売り上げは着実に伸び続けていきましたが、知り合いの経営者から「面白い取り組みをしているデイサービスがあるから見学に行ってみませんか?」との誘いを受けたことがきっかけで、再び介護業界に興味を持つようになります。
実際は、これまでの経験から「もう介護の仕事はしない」と決めていたのですが、知り合いからの熱心な呼びかけもあり、とりあえずデイサービスを見学することになりました。
ただ、その見学が介護業界に対する私の印象を一新することになりました。デイサービスで生き生きとした表情で運動に励んでいる利用者の姿を見て、すぐに「私もこのようなデイサービスが作りたい!」と感じたのです。
そこで、見学先の代表者とデイサービスの開設、また店舗を適切に運営していくためのコンサルタント契約を結び、その半年後に福岡県中間市で「リハビリ特化型デイサービスGRAND(グランド)」をオープンすることになりました。
代表取締役の福永道晴氏
リハビリ特化型デイサービスGRAND外観
Q.「GRAND」の特徴を教えてください
そしてスタッフの服装は医療機関などで使用されている“スクラブ”で統一しており、言葉づかいも馴れ馴れしい話し方にならないよう気をつけています。
なお、サービス内容としては利用時間でしっかりと身体を動かしていただけるよう各種トレーニング機器を充実させています。特に好評なのは身体全体をバランス良く筋トレすることができる「rip:60(リップ60)」です。
この「rip:60」はサスペンショントレーニングとも呼ばれているのですが、これは自分自身が負荷となって体を鍛えるトレーニング方法になります。具体的に「rip:60」は座った姿勢で行うため、転倒リスクもなく、日常生活では行えないような身体の動かし方ができます。
その他にもエアロバイクが3台、ウォーキングマシーンが2台、クロストレーナーが2台、リカンベントバイクが1台設置しており、利用者をお待たせせずに一人ひとり身体をしっかり動かしていただいています。
そして、施設内のBGMも運動をしているときは利用者のモチベーションを上げることができるようアップテンポの曲、反対に運動後はジャズや歌謡曲などのようにゆっくりと落ち着ける曲を流していますが、実際にそうすることでアップテンポの曲が流れると利用者も「これから運動の時間」という意識になり、自ら運動を始めてくれるようになりました。
デイサービス内の様子
なお、弊社では常駐している理学療法士が利用者の心身の状態を確認しながら一人ひとりに合った機能訓練のプログラムを提案しています。
実際、利用者の意欲が引き出せるよう初回利用時は理学療法士が利用者に付きっきりで対応し、「どのような運動がしたいのか?」ということについて本人の希望をしっかり聞き取るようにしています。
中には、利用者へのヒアリングが長時間に及ぶこともありますが、はじめの段階でじっくり時間をかけるからこそ、利用者が前向きに取り組めるプログラムができあがります。
また、当デイサービスでは機器を使ったトレーニングだけではなく、利用者一人ひとりに対して、理学療法士が個別で機能訓練を行っています。時間は一人につき約15分間となりますが、マンツーマンで行う施術は利用者に最も喜ばれているサービスです。
こうしたことから、当デイサービスには「運動する習慣を身に付けたい」「退院後もリハビリを続けたい」といった要望を持たれている人がたくさん通われています。要介護認定でいうと要支援1~要介護1までの方が最も多いです。
リハビリの様子
Q.働きやすい職場づくりで気をつけていることはありますか?
私は経営者としてデイサービスの運営に携わっていますが、施設で働いてくださるスタッフとは対等な立場だと考えて接しています。なぜなら、与えられた役割が違うだけであって、一人ひとりが私にない強みを持っているからです。
実際、私自身は理学療法士や看護師などの資格を持っているわけではありませんので、リハビリや医療の知識では、弊社スタッフの方が優れています。そのため、スタッフには「思いついたことは何でも言ってほしい」といつも伝えています。
ただ、そうは言っても自分の思いをなかなか伝えることができない人もいます。そこで弊社では、施設長会議や経営会議の他にランチミーティングを週に1回行っています。堅苦しくない雰囲気で思ったことを何でも話せるようにしたかったからです。
実際、そのミーティングではスタッフのいろいろな意見が聞けるため、週に1回だけでは足りないくらいです。そこで出た意見をもとに施設の運営方法や職場環境を改善していますが、ランチミーティングをしていなければ出てこなかった意見もたくさんあるので、今後もこうした時間を大切にしていきたいです。
ランチミーティングの様子
Q.求職者へのメッセージをお願いします
弊社が運営しているデイサービスは半日型でリハビリに特化していますので、入浴や食事サービスの提供はありません。そして、経営理念は“私たちは楽しみを提供する企業です。より多くの人が幸福となれるよう、その実現のために本気で考え、あらゆることにチャレンジします!”です。
こうした理念に共感していただける方であれば、知識や経験など必要ありません。一緒に働く仲間なので、思いやりのある方であれば誰でも大丈夫です。実際、病院と掛け持ちで働いてくれるリハビリスタッフや子育てをしながら働いてくれる人もたくさんいます。
これから事業展開していく中で一緒に働いてくれる仲間をたくさん募集していますので、皆様のご応募をお待ちしています。